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ー私は何者でどこから来てどこへ行くのかーガンプラとか小説、映画、自転車など

【Midnight in paris】観たよ

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考えさせられたのは

「懐古主義というのはなくならないのだろうか?」

あるいは、無かった時代はあるのだろうか?ということ。20~30年生きていれば、誰もが一度は思ったことがあるだろう「昔は良かったなー」という感覚(まぁ、この感覚も年代によっては違うとは思うけど)。昔というのは、少年時代であることもあるだろうし、生前であることもあるだろう。

この作品には、そういった感覚の特に後者を持って生きている人物が複数登場する。

【懐古主義】というと「なぜ振り返る必要があるのか?」といったフレーズが散見され、どちらかというと蔑称として使われることが多い様子。ネガティブな感情に起因して過去にフォーカスすることは無意味であろうということ。

確かに、過去というのは記憶の中で美化されることも多く、未来を語る上でそれに憧れるなどというのは本末転倒なのかもしれない。

 

しかしながら、【懐古主義】=【ネガティブ】という捕らえ方がしっくりこないので、少し逆に考えてみた。逆とはすなわち、過去に問題があるわけではなく、問題なのは未来なんじゃないの?ということ。

先の見えない未来に漠然とした不安を持っているからこそ【懐古主義】が成り立つのではないか?と。30年40年と生きてくれば、自ずと未来は見えてくるものだ。

俺の人生はこんなもんだろうな。

という予測。

宝くじ1等が当たったとか、大張りして買ったばかりの株が仕手で急騰して高値で売り抜けたとか、勤めていたベンチャーが大成功したとか、日常的には起こりえないことにぶつかれば、見えていた予測は吹き飛ぶが、そんなことはそれこそ万に一つもないの現実。

未来は誰のものでもないというのは、権力者から聞かされるのであれば詭弁である。

人間の思考は通常飛躍しないので、今がつまらない場合、きっと明日もつまらないと考えがちなんじゃないか。現状維持バイアスと言ってもいいかもしれない。その結果が懐古主義に繋がるんじゃないか?なんてことを思ってみました。

 

映画自体も、ロートレックとかシェイクスピアピカソなんかが等身大で出てきて楽しめました。

 

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