【スポーツ自転車カスタムの話】写真はSunrise Cycles
18年夏、半日かけての往復70km弱ツーリング時の一枚。
スポーツ自転車デビューはアクション系のマウンテンバイク(MTB)blkmrktで、その後BromptonやらF1、流行のピストやらロングテールバイク、Trek Madone6などなどと、通算20台以上乗り回しただろうか。
東京に住んでいたころは、公共交通機関に比べて圧倒的に便利だったから、移動の殆どが自転車だったけれど(最長通勤距離は中野坂上から吉祥寺で毎日チャリ通だった)、現在は休みでも乗らない日もあったりする。
所有台数もめっきり減って、自分用に2台、妻用に1台、兼用のBromptonが1台の4台になった。
その中の長距離用車両が写真のクロモリMTBで、フレームは元同僚のブランドSunrise Cycles。フロント100mm設計かと思うが、手持ちのサスペンションがないのでRockShox/Lyrikの115mmを挿したハードテール。そう、車両自体は全くもって長距離用ではない。これしかないから仕方がなく乗っているか?というとそうでもない。
ここ5年程の私の好みは、忌野清志郎ではないけれど【LSD】、すなわち【Long Slow Distance】だ(50km前後が長距離なのか?という疑問は横へ置いておく)。交通量の多い道を緊張して走るのに疲れたというか、転んだらアウトという速度で走るほどの集中力がないというか、安定して何処でも走れてちょっとした段差は飛び越えられる(こんなことを書くとマウンテンバイクなら誰もが飛べると思われそうだが、そんなことはない)ハードテールMTB(HTMTB)が性に合っているのだと思う。
話はサスペンションに戻るが、LyricはメーカのRockShoxに言わせればけっこう激しい使用に耐えるフリーライド寄りの重いモデルだ。ずぼらな私はその中でも軽量のエアサスではなく重量級に属してしまうコイル式を使っている。
フレームはいわゆるトレイルを想定した物かと思うので、サスペンションとのバランスはちぐはぐだ。言いようによってはオーバースペックなサスペンションで、軽くもないけれど無駄に頑丈。ホイールは古いシマノの完組みポン付けだけど、USTでパンクしにくいし、パンクしてもガムテとチューブがあれば行動不能に陥ることもない。全体に私だけが使いやすいように組んであって、それがイイと思っている。
販売店勤務時にはおいそれと口に出来なかったことだが、究極のところ自転車なんて好きにいじればいいじゃないの、と思っていた。所謂ママチャリとは違って、スポーツ自転車のカスタムに際しては「予算10万で格好よくしたい」なんていう質問が度々持ち込まれる。「レースで勝ちたい!」とか「どうも首が痛くなる」というものについては、こちらも日々勉強をしたうえで適切な回答を準備していなければならないけれど、日常使いの通勤快速号や週末ポタリング車を格好よくしたいなら好きにすれば、と内心思っていた。
自分が乗って楽しい、眺めて楽しい、使いやすい、それでいいじゃないの、と。おそらくは「自転車屋がかっこいいと言ってくれる」良い買い物をした俺GJ!という自己肯定感を満たす行為か、「これであいつに自慢できる!」という自尊心を満たす行為のいずれかが目的だろうが、前者については、そこに自転車屋の兄ちゃん(おっさん)の主観は要らないと常々思っていた。
まず、自分が良いと思えない物は検討しない方がいいし、購入検討の相談を受ければ余程のことがない限り自転車屋は背中を押してしまうものよ、と。
自分で検討して自分で選んで、選びきれなかった場合に相談して納得してカスタムする。このように、主として作用するのは主観でいいはずだ。だってそれはあなたの趣味なのだから。そうして出来上がった1台は、きっと各々の論理的思考が下敷きにあって、それを何かの拍子に賞賛された日には自己肯定感やら自尊心はかなり大きく満たされるのではないだろうか。
とかなんとか、のたまいましたが頑丈で使い勝手が良いと判断して、自車に載せてるものを数点ご紹介。
ワイド&ナローの楕円リング |
5年以上使ってるけど割れ・欠けなし! |
コンビに調達可能な電池式派です |